さて、木工職人と合わせて募集をしていた工場管理者であるが、こちらも人脈伝いに良い話をいくつか頂く事が出来ていたものの、工場管理経験のあるカンさんを採用した事と、彼の採用をきっかけに、自然と工場に安定感というか、落ち着いた雰囲気が生まれ始めていた事もあり、こちらはしばし様子を見る事にして、まずは生産性にも直結する優秀な木工職人の募集のみに集中する事にした。
話は少し戻って川上とユさんの話合いの件だが、木工職人の面接を行うよりも前に、川上からユさんへ話をしてみるという事だったが、例の件となると感情的となってしまう様で、結局話合いを成立させる事自体出来なかった。
私としては大きな見極めのポイントとして、私に対する非礼などは正直どうでもよく、どれだけ感情的になろうとも「工場のトップである川上が最終的に御せれればそれで良い」と思っていたのだが、それが出来ない様であれば、組織の秩序、指揮系統の観点から、共に働くという選択肢は無いものだと思っていた。
余談だが、この件の発端となった私とユさんのやり取りに関して、仲の良いパートナー企業の社長や、彼と訪れた飲食店のオーナーからは、「上田さんは女性の扱いが下手だわ!」と手厳しい叱責を受けた事があった。
彼らが言うには、私は“理詰めで話し過ぎ”と言う事で、あまりに正論過ぎて、逃げ道をなくしてしまう事が問題らしく、それは女性に対しては絶対NGという事らしかった。
つまり、正論で突き詰めるのではなく、「それは大変だね〜。」とか「困ったねぇ〜。」とかそういう同調的な言い回しをすれば収まるというわけだ。
まぁ、親しい間柄で酒の席で言われた話なので、多少ムッと思ったが、言わんとする事もわかるので、大人としてグッとこらえた(?)が、プライベートならそういう対応もあるのかもしれないが、仕事において真剣に問題に取り組んでいる以上、私にはどうしてもそういう対応はできなかった。というか、残念ながら私はそういうキャラではなかったし、とてもなれそうもない。。
話は戻るが、ユさんの進退に絡む話は、川上と彼女は夫婦でもあるが故に、非常にデリケートな問題だとも言える。
そのため、あまり直截に言うのも憚られるとも少しは思ったが、私と川上の間で、仕事に関してそういう気遣いをするのも違うと思い、私の考えを率直に彼に伝える事にした。
川上の反応は、少し想定外のものだった。
私は彼を酷く悩ませるのではないかと懸念していたのだが、意外にもその様な事は一切なく、初めから答えがわかっていた様で、この様になってしまっては、一緒に仕事はできないと彼女に伝える、とはっきりした口調での返答を受けたのだ。
こうして、ユさんは工場の第一線から離れる事となってしまったが、私の思いとしては、本来、夫婦が協力しあって工場の切り盛りをしていくのも決して悪くないと思っていたので、少し残念な結果となってしまった。
後に川上にこの事によって夫婦の生活は大丈夫なのか尋ねたところ、仕事の話にならなければ大丈夫だという事だったので、とりあえずは、一安心ではある。
そして、更なる木工職人の面接は続いていく。
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