【ベトナムウクレレ by G-Labo】 探索！工場が近くて蚊が来ない家 vol.59

GAZZLELE”ガズ”モデルのオリジナルウクレレを、ウクレレビルダーMOJA川上がベトナムに移住して創る！
G-Labo誕生ストーリー – vol.59

新工場への移転に伴い、“川上家”の引越先の検討も着々と進められていた。

川上夫婦たっての希望は“高層マンション”であったが、工場から徒歩圏内にはマンションは一つしかなかったため、比較のために、低層ではあるが“ちょっと面白そうな物件”も見てみる事となった。

川上が高層マンションを希望する主な理由は、川上工房のあった最初の住居は４階建の戸建だったために、やはり階段の上がり下がりが大変であったという事と、もう１つは“虫”が湧きやすいという事だった。

特に“蚊”には随分悩まされていたようだ。以前にも記したが川上は一度“デング熱”に罹っており、このデング熱は二度目が重篤化しやすいという事情もあって、心配になるのも当然と言えば当然なのであった。

とはいえ、やはり比較物件はあった方が良い選択ができるだろうという事で、今回比較対象となったのは「ヴィラ」である。
実は工場から車で直ぐの場所に、ちょっとした“ヴィラエリア”があるのだ。

エリアの入り口にはゲートがあり、管理人によってしっかり管理されているので、セキュリティ面も比較的安心でもある。

また、共用のテニスコートやプールもあり、さらには川が隣接しており、クルーザーなどが停められる船着場も備わっている。

住居としての良し悪しはともかく、余暇を過ごすには心地良さそうな場所である。

当然に富裕層向けの住居となるが、７０〜８０㎡で５００ドル前後というお値打ちな賃料で借りる事ができるのだ。

しかし、内覧の結果、候補として挙がっていた物件は老朽化とまでは言わないが、若干古めな物件であったという事と、室内が暗目であったなどという理由で残念ながら不採用となった。

そして結局、当初新工場を訪れた際にひときわ目立っていた“あのマンション”が、正式に川上の住居として採用される事となった。

一目で立派とわかる出で立ちで、新築で造りもガッチリしており、部屋の間取りも近代的な感じで、もちろん綺麗だ。
肝心の“お値段”も、７２㎡、家具付きで、月４００ドルというお値打ちさである。

ただ、人気物件らしく、この段階で二部屋しか空きがなかったため、インターン用と併せて二部屋とも借りる事とした。

新工場の竣工並びに、新生活の拠点が決まったところで、いよいよ新工場での新しい物語がスタートする。

このリスタートは、川上がベトナムに移住し、丁度一年が経った頃だった。
川上にとって、この一年は激動で波乱に満ちた“とんでもない一年”であっただろうと思う。

しかしながら、次の一年もまた、一筋縄では行かない、更なる波乱を秘めた一年となる事は言うまでもない。

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