特異性というのは、言い換えれば、“強力な個性”であり、“強力な競合優性”であるとも言える。G-Laboが手に入れた“ウスレレ”という強烈な個性は、間違いなく、“世界進出”の後押しになると確信している。
そして、既成概念に捉われず、ウスレレという難問を見事にクリアした川上の“柔軟な才能”は、“G-Laboの財産”であると断言しても過言ではないだろう。
その柔軟な才能が、“アイデアリスト”のガズさんと交わる事で誕生した逸品が“ガズモデル”だ。
忘れもしない。ガズモデルが完成し、遥かベトナムより我々の手元に届いた時、ガズさんや私はもちろんの事、初めてその佇まいを目の当たりにした関係者一同は皆、思わず息を呑んだ。
それは単に驚嘆に値する美しさがあったからだけでなく、“まごう事のなき本物”だけが纏う特有のオーラを帯びていたからだ。
そして、ガズさんが手に取り、いつものように無造作に弾き鳴らした瞬間、それは確信に変わった。
これまでの“わがままウクレレ”、“ウスレレ”は、この2年もの歳月の中で、かなりのレベルで品質が向上し、価格以上のクオリティが体感できると自信を持って言える代物だ。
しかし、このガズモデルに関して言えば、それを確実に数段はうわまわっているであろう事が素人の私の五感でも一目で、一耳で理解できた。まさしく驚愕の瞬間だった。
それは“わがままの限り”というか、“わがままの極み”を注文したガズさん自身が一番実感したであろう事は言うまでもない。
思えば、特にハイトーンを必要としないガズレレにとって、カッタウェイのボディ、まして、7フレット(実際のご注文の際のフレット数はお客様のご意向により7、12、15フレットに変更できる)という、“傾(かぶ)き過ぎ”と言われても仕方がないレベルの斬新なモデルだ。
余談だが、ここまで斬新なモノというのは、言い方を変えれば“ある種の異端”であり、ある意味、“悪ふざけ”が過ぎていると思われても過言ではない。
“まともな職人”なら“嫌がる仕事”だったかもしれないところだ。
しかし、そこは柔軟な才能の持ち主であり、本物の職人である川上が見事にやり切った事を私は非常に高く評価している。それはおそらく、ガズさんも同じ気持ちだろう。
そして、注目すべきは誰もが一目で引き込まれる美しい“サンバーストカラー”の誕生である。
このカラーには実は裏話がある。
実は、本来ガズさんが注文したカラーは同じサンバーストでも“レモンドロップ”という黄色い色合いのものだったが、木材に合わず、上手く着色する事ができなかった。
そこで、Gibsonのアコギなどでお馴染みの極めて王道なサンバーストにチャレンジしてみたところ、これが恐ろしく上手く出来てしまったというわけだ。
もちろん、今回サンバーストのカラーリングに踏み切る前提としては、G-Laboが誇る、専任のベテラン塗装職人の素晴らしい技術があったからである事は言うまでもない。
つまり、このガズモデルは、アイデアリストのガズさん✖︎柔軟な才能を持つ川上✖︎ベテラン職人の持つ技術に、思わぬ幸運が重なって生まれた“奇跡の逸品”であると私は思っているわけだ。
手前味噌な発言で恐縮だが、これほど美しいサンバーストのウクレレは正直な話、他に見た事がない。
このハイクオリティなサンバーストカラーの誕生も、未来のG-Laboにとって、非常に強力な武器となると断言できる。
そして、ガズモデルは、G-Laboのフラッグシップモデルとして、文句なしの相応しい逸品として、この世に誕生したのである。
次回
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