そして、最終的に兼松が見つけた物件だが、これがとても良い物件だった。
まず、賑やかな通りに面しておらず、少しだけ入り込んだ場所にあり、周辺はベトナムらしからぬ閑静な雰囲気の住宅地といった感じだった。少し歩くと路面一帯に展開された活気溢れるローカル市場に行く事ができる。自炊用の食料や飲料、また生活雑貨などは、ここで超安価で簡単に手に入れる事ができる。また、韓国系の大型スーパーも“乗り物に乗っての移動”ではあるが、数分圏内の近場にある。
また肝心の建物だが、四階建でなかなかにお洒落な出で立ちである。まず、大きな門があり、入り口にバイクを数台停めれる程のスペースがある。中に入ると、まず目に飛び込んでるのは開放的な二階までの吹き抜けとお洒落な階段であり、一階奥には大きなキッチンとトイレがある。
ロフト調の二階はリビングスペースになっている。そして寝室らしい部屋が三階に一部屋、四階に二部屋(内一室は書斎?)があり、それぞれにシャワールームとトイレが付いている。
更にバーベキューができるような屋上があり、周辺では高い方の建物なので眺めも悪くない。
何と延床面積にして、およそ180㎡の“豪邸”であり、これが川上の新しい“お城”である。
とはいえ、難点がなかったわけではない。我々の計画では一、二階を工房スペースにする予定だったが、一階にはキッチンがあった。つまり、一階を工房にしてしまうと、この折角の大きなキッチンの使い勝手が著しく悪くなってしまうのだ。また、私自身も実際に行って痛感したが、四階までの階段の往来はなかなかにハードなのである。運動には良いかもしれないが、毎日の何気ない移動を考えると結構疲れそうなのである。
しかし、川上に相談したところ、自炊はあまりしないので、特に気にしないという事と、やはり“住居兼工房”スタイルが圧倒的に便利なので階段の不便も仕方ないし、インドア派なので運動不足に丁度良いという事だったので、この物件で本決まりという流れとなったのだ。
また、この物件が良かったのは、オーナー自体が建築家であり、一、二階の工房化の簡単な内装工事についても非常に寛容であった事である。何ならオーナー自身が内装をやろうか?という話もあったが、そこは川上自らがDIYにて自分にあった工房に作り変える事となった。ビフォアー&アフターの写真を是非見て頂きたい。
この“住居兼工房作戦”によるコストカットはとても有効だった。おそらく住居と工房を分けて借りていたら、月額にして倍以上は確実にかかったのは間違いない。我々はそこで浮いた分の予算を、工房に必要不可欠な工具各種などに割り当てる事にし、アメリカ製の高価なものなど、将来の工場化に活かせるよう、できる限り妥協せずに良いものを手に入れる事ができたのである。
こうして、我々としては“本格的な工房”を、川上個人としては“豪華(?)な新居”を、同時に“賢く得る”事ができたのである。
次回、「【G-Labo】vol.14 徐々に結集するG-Laboチーム!新しいパートナー企業とは?」に続く。
\ R A N K I N G /
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