ベトナムでウクレレを創る!ドラマティックなビジネスストーリー。|G-Labo 公式ブログ

【ベトナムウクレレ by G-Labo】vol.18 職人vs職人!日越職人の共同作業で遂にウクレレ製造が始まる!

移住後のトムさんの工場とのやり取りだが、まずは“ガズのわがままウクレレ”の完璧な模作を作ってもらう事から始めた。
視察ツアーの時に依頼した模作は確かに出来が良かったが、細部まで完全に川上の作りを再現できていたわけではなかったのだ。

しかしこれは、織り込み済みというか、仕方のないことであった。
精度の高いウクレレの模作を行うには、モールドと呼ばれる木型など、”治具”(ちなみに英語で書いても”JIG”)と呼ばれる、そのウクレレに合った手製の専用道具を用意しなければならない。

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私はウクレレ製造に関しては全く素人なので驚いたのだが、一言に治具と言ってもかなりの種類があり、中には結構大掛かりなものもある。そして何より数が多く、ウクレレを製造する前にこれらを用意する手間がとても大変なのである。

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前回の視察ツアーの段階では、最終的にどこに発注するかわからなかったため、そうした専用治具を作ってもらうほどの手間のかかる模作は最初から想定していなかった。
また、例えばヘッド部分につけるロゴも、本来であればしっかりと型を起こして寸分違わぬ形のものを用意するのだが、こちらも前回の模作では、根本的なウクレレの作りを見る事を目的としていたため、そこまで細かな要求はしていなかったのである。

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つまり、トムさんの工場で本格的に“ガズのわがままウクレレ”の製造を行っていくためには、まだまだ準備が盛り沢山であり、正確な模作を量産するためには、川上とトムさんとで、具体的な“やり方”について議論を重ねる必要があったのだ。

そもそも、ウクレレの作り方自体、職人によって“やり方”が違う。

当然に川上とトムさんの“やり方”も同じではない。これはどちらが良いというわけではなく、各々がこれまでの職人経験から練り上げてきた“技”であり、ある種の“伝統”のようなものである。

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トムさんも職人歴30年という事もあり、自らの仕事には“相当なこだわり”があった。とはいえ、“ガズのわがままウクレレ”という明確なお題があるからには、その安定的かつ質の高い量産のために“最適なやり方”を徹底的に追求する必要がある。

普通に考えれば、こだわりを持った職人同士のやり取りなので、多少のハレーションは起こるであろうと予想していた。しかし予想に反して、側から見ていると、そうした協議は“想定外にスムーズ”に進んでいた。これは、トムさんのウクレレの作り方そのものがしっかりしていた事によるところが大きかった。

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私は専門でないので詳細な説明ができないが、川上から聞いた話によれば、ウクレレ製造には、そもそもドイツ式やスペイン式など様々な製法があるのだそうだ。そしてトムさんの工場では、“ドイツ式ダブテイルジョイント”という、最も技術力が要求されるレベルの高い工法を採用していた。
視察の際にまわった工場の中でも、この工法を取っていたのはトムさんの工場だけだったという事である。

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(余談だが、ダブテイルというのは“鳩のシッポ”という意味で、ネックとボディを接合する穴の形状がハの字型になっており「鳩の尻尾」に似ている事に由来するらしい。現在の我々の工場でも、この“ドイツ式ダブテイルジョイント”を採用している。)

トムさんは、その他にも木材等について造詣が深く、ベトナムで手に入る材料についての話など、川上が知りたかった大抵の情報の答えを十分に持っていた。

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そんな事もあり、川上はトムさんに対して相当な敬意を払っており、職人として信頼を寄せている事がよく伝わってきた。しかし、それは良くも悪くもであるのだが。

次回、【G-Labo】vol.19 ついに始まるクラウドファンディングへの挑戦!① へ続く。


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この記事を書いた人
上田 健志
1977年愛知県名古屋市生まれ。
大学卒業後、アパレル会社での勤務を経て2004年に法務系士業コンサルティング会社有限会社LEGAL SQUAREを設立。
IT分野での顧客サービスの需要の高まりに伴い、有限会社C-UNIT SQUAREに商号変更し、システム開発を中心とした事業を行う。
現在は「ビジネスをつくる」をテーマに、日本とベトナムで複数のマーケティングプロジェクトを手がけている。
現 株式会社C-UNIT SQUARE代表取締役社長。

ある日、趣味の1つであるウクレレを通じて、ウクレレYoutube「GAZZLELE」と出会う。GAZZ氏とビジネスアイデアをあれこれ語り合う中で、いつしか協業することに。
"ガズのわがままウクレレ"クラウドファンディングを皮切りに、オリジナルウクレレの製造工場「G-Labo」の設立、D2C販売モデルなど、様々なビジネスアイディアを成功に導くべく、日夜奮闘中!

株式会社C-UNIT SQUARE
https://www.c-unit.co.jp
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