ベトナムでウクレレを創る!ドラマティックなビジネスストーリー。|G-Labo 公式ブログ

【ベトナムウクレレ by G-Labo】束の間の平穏から訪れる波乱再び編⑦|vol.51

◆1つ前の記事: 【ベトナムウクレレ by G-Labo】束の間の平穏から訪れる波乱再び編⑥|vol.50
◆初めての方はこちら・・・G-Laboストーリー 目次 プロローグ

 

GAZZLELE”ガズ”モデルのオリジナルウクレレを、ウクレレビルダーMOJA川上がベトナムに移住して創る!
G-Labo誕生ストーリー – vol.50

新人二人が増えた川上工房はまさに戦場のような大わらわとなっていた。
生産を稼働させながらの新人教育はやはり想像以上に骨が折れるのだ。

【ベトナムウクレレ by G-Labo】束の間の平穏から訪れる波乱再び編⑦|vol.51

加えて川上は“セミオーダーの製作”も進めなければならなかった。

しばらく様子を見ていたが、このままでは収拾がつかず、流石にまずい事になりかねないという事で、再びあの“業務管理の達人”にマネジメントを依頼した。もちろん“兼松”の事である。

彼はいつもの如く、美しくタスクを整理し、“Redmine(レッドマイン)”という業務管理システムを使って管理を始めた。

【ベトナムウクレレ by G-Labo】束の間の平穏から訪れる波乱再び編⑦|vol.51

このシステムは、主にITソリューションで活用されているものだが、全てのタスクが30分単位の目標値で設定され、担当者ごとの一日のタスク管理から全体タスクの俯瞰まで、ガントチャートを使って、非常にわかりやすく管理を行う事ができる。

つまり、職人スタッフは、“闇雲な仕事をせず”に、ここで自分のために設定された一日の仕事をこなせば、確実に設定された納期までに仕事を終える事ができるのである。

ここで重要なのは、ただ一所懸命にエネルギーを投下し、ひたすら“頑張るだけ”では、“必ず納期に遅れる”という事だ。

【ベトナムウクレレ by G-Labo】束の間の平穏から訪れる波乱再び編⑦|vol.51

一人ならまだしも、複数人のチームで動くとなれば、職人それぞれの仕事が、必ず“次の職人の仕事”に繋がっており、そうした事が数珠つなぎに延々と続くのがウクレレ製作活動である。

サッカーにおいて、ゴール前まで美しくパスを繋ぎ続ける様なイメージだ。

【ベトナムウクレレ by G-Labo】束の間の平穏から訪れる波乱再び編⑦|vol.51

1プレーヤーが“強引なドリブル”でボールを持ち続けていては、そのプレーヤーがどれだけ優秀であったとしても、なかなかゴールまでは辿り着けないし、そもそもチームとしての“最大限の力”を引き出せず、またチームとしての成長そのものも阻害してしまう。

それ故に“パスの合理的な順序”こそが最も大切となるのだ。


こうしたスケジュールの設計を行うには、そもそもウクレレ製作における全工程がどのようなものなのかを、まずは正確に把握しなければならない。

この話で面白いのは、何故ウクレレ製作において“門外漢であったはずの兼松”に全工程の把握ができたのか?という事である。

もちろん、川上からのヒアリングによるところもあるが、それに加え、何と彼は“プレーヤー”として“作業そのものに参加していたのだ。故に彼はウクレレ製作における“ほぼ全工程”を既に把握していたのである。

余談だが、兼松は私と違い手先がとても器用だ。

以前、日本からウクレレサイズのギターをベトナムに運び込もうとした際に、サイズが小さいので、当然機内に持ち込めるものと思い込んでいたのだが、ギリギリサイズがアウトとなり、スーツケースなどと一緒に預けなければならなくなった事があった。

【ベトナムウクレレ by G-Labo】束の間の平穏から訪れる波乱再び編⑦|vol.51

しかし、繊細な楽器であるので、このまま預けるのはどうかと悩んでいたところ、同行していた兼松は、どこからか大量のダンボールを集めてきて、いきなり物凄い勢いで工作を始めた。

そして出来上がったのが、即席とは思えないクオリティの“簡易なギターケース”である。

何と楽に持ち歩ける様に取手まで付いていた。まるで“ノッポさん”である。

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兼松は、仕上げ作業くらいは手伝えるのではないかという事で、川上から作業のレクチャーを受け、仕事の合間や仕事後、更には休日を返上して作業を手伝っていた。

そしてその実力だが、川上いわく、“なかなかの腕前”であるという事だ。

後に本人に聞いたところ、落ち着いたら、そのうち自分のウクレレを作ってみたいと言っていたが、どうやら本人的にもウクレレ製作の仕事は、それなりにお気に入りの様だ。

ともあれ、兼松のタスク管理により、何とか先が見えてきたわけだが、今回の件で浮き彫りとなった“川上の弱点”こそが、まさに第二、第三の波乱を巻き起こす“大きな要因”となるのである。

次回

次回、「束の間の平穏から訪れる波乱再び編⑧|vol.51」に続く!


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takeshiueda
この記事を書いた人
上田 健志
1977年愛知県名古屋市生まれ。
大学卒業後、アパレル会社での勤務を経て2004年に法務系士業コンサルティング会社有限会社LEGAL SQUAREを設立。
IT分野での顧客サービスの需要の高まりに伴い、有限会社C-UNIT SQUAREに商号変更し、システム開発を中心とした事業を行う。
現在は「ビジネスをつくる」をテーマに、日本とベトナムで複数のマーケティングプロジェクトを手がけている。
現 株式会社C-UNIT SQUARE代表取締役社長。

ある日、趣味の1つであるウクレレを通じて、ウクレレYoutube「GAZZLELE」と出会う。GAZZ氏とビジネスアイデアをあれこれ語り合う中で、いつしか協業することに。
"ガズのわがままウクレレ"クラウドファンディングを皮切りに、オリジナルウクレレの製造工場「G-Labo」の設立、D2C販売モデルなど、様々なビジネスアイディアを成功に導くべく、日夜奮闘中!

株式会社C-UNIT SQUARE
https://www.c-unit.co.jp
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