「G-Laboインターンシップ」の第二の目的、それは川上の“管理能力(マネジメント力)”と“育成能力(教育力)”のレベルアップだ。
多くの海外進出企業が抱える問題点のワースト1を挙げるとするならば、それはおそらく“文化や慣習の違いから生じる価値観の違い”ではないかと思う。
確かに異国である以上、文化や慣習の違いは当然あるにはある。
しかし大抵の場合は、実はそれ自体が問題ではなく、相手が「別の国の、別の価値観を持った、自分とは違う国の人間だ」という”先入観”によって、こちら側から「意志の通じにくい相手」であるという”レッテル”を貼ってしまい、無意識に目に見えない壁を作ってしまっているケースが圧倒的に多いように思う。
平たく言えば、”偏見”である。
そして、一度この“偏見”が発動してしまうと、問題が起こった際に、大抵の原因がコレだという錯覚に陥ってしまいがちになる。上手くいかない事に対する“体の良い言い訳”となってしまうのだ。
さらにそうした事が続くと、それがそのまま現地の人に対する酷い不信感となり、“人間不信”に陥ってしまう事もある。
誤解の無いように言っておくが、もちろん川上がそうした“偏見”を持っていたわけでは決してない。
しかし、“必ず起こる”と断言できる“人にまつわるトラブル”の芽は、できる限りあらかじめ摘んでおいた方が賢明だ。
それもできる限りナチュラルに、いちいち説明をしなくても“なるべくしてなる”方法によって、である。
やり方は至ってシンプルだ。川上以外は横並びの関係の、“ベトナム人&日本人混合チーム”を作れば良いだけである。
そうする事で、問題が起こった際に、本当に“外国人という壁”による問題なのか、管理方法・教育方法という管理者側の問題なのか、あるいは人種云々ではなく個人の問題なのかを、”フラットに判断”する事ができる。
問題点が明確になれば、解決方法はいくらでも考えられるのだ。
そもそも私の個人的な見解では、国内外問わず、マネジメントがうまく回らないのは、余程イレギュラーな場合を除いて、大抵は“管理する側”の問題である事が圧倒的に多いと考えている。
それに、当たり前だが、マネジメントを“受ける側”の方が、“行う側”よりも圧倒的に人数が多い。
そのため、マネジメントを行う側の人間が自身の改善を行い、進化を遂げる方が、合理的だし遥かに効率的なのだ。
だから、川上に限らず管理者たる者は、問題が起こったらまず”自分の”仕事を疑って改善した方が、結果として“圧倒的に楽”なのである。
川上には、是非この“人種の壁を超えた混合チーム”をまとめ上げる過程を時に悩み、時に楽しみながら、川上らしい最高なチームを創り出して欲しいと私は願っている。
今回のインターンシップへの取り組みは、それを実現させるための、まさに最適なテストケースと言えるのだ。
そして、インターンシップの第三の目的であるが、G-Laboでは、川上のような在野のダイヤの原石を発掘し、世に輩出し続けられる仕組みを作り上げたいと考えている。
そのため、日本国内の情熱を持ったウクレレ職人やその卵を、積極的にベトナムに誘致したいと考えているのだ。
日本国内には既に数多くの優れたウクレレ職人が存在するが、無名のウクレレ職人としてゼロからスタートし大成するまでのハードルは、非常に高いと言える。
突出したマーケティング力があれば話は別だが、普通は工房KSP時代の川上と同様、例え優れたウクレレを作る事ができても、無名であるが故に、そうそう適正な価格で売り広げる事は出来ない。
また今回、本格的にベトナムで工場を興す事となってわかったが、妥協なく設備を整えようともなると、特に日本国内でそれを実行する場合、はっきり言ってコストがかかり過ぎる。
工房にかかる家賃や人件費、その他資材なども、全てにおいて“結構なお金”がかかるのだ。
詰まるところ、無名だから適正価格で売れない上に、イニシャルコストもランニングコストも高いという事で、新規の参入障壁が高過ぎるのである。
しかし、我々には“GAZZLELE”という独自のメディアコンテンツがあり、さらにこれからではあるが、ベトナムに本格的な工場を興して設備を整える用意がある。
それによって、上述のような障壁を全て取り払う事ができるのだ。
そしてもちろん先述の通り、教育環境としてもG-Laboには素晴らしい条件が整っている。
だから、あとは本人の“情熱”と”腕”次第というわけだ。
そして、いよいよインターンシップの募集が開始された。
次回
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