さて、一通り本視察におけるメインストーリーを話し終えたところで、忘れてはならない、同時進行していた”もう一つの視察ストーリー”についても話しておこうと思う。 このサイドストーリーの主人公は、ガズさんの奥さんである“こずえさん”である。
彼女については、YoutubeのGAZZLELEチャンネルでも、ガズさんが言うところの”ハニー”として度々登場しているので、ご存知の方も多いかもしれない。とても若々しく見えるが、実はガズさんより年上で、GAZZLELEファンの一人に「ガズさんの娘さんですか?」と聞かれた逸話を持っている。
彼女はデザインと裁縫のセンスが素晴らしく、自ら「kuisti」というブランドを立ち上げて、ウクレレ用トートやヘッドカバーなどとてもお洒落で個性豊かな作品達を販売しており、これが密かに人気を博している。本当にセンスが良く、実は私も彼女のデザインのファンの一人なのだ。
また最近では、ガズさんと同じくYoutube動画「フェルケイト」の配信を始めており、こちらも人気急上昇中である。
そんな彼女から、私は”「kuisti」の製品をベトナムの縫製工場に外注できないか”という相談を受けていた。そこで、ウクレレ工場視察とは別に、中小規模の縫製工場のリストを作成し、本視察ツアーの中で巡ってみようと画策したのである。
しかし、ウクレレ工場の視察だけでもかなり過密なスケジュールとなってしまったため、今回のこの縫製工場視察に関しては、別班で動く事となった。
彼女は観光で一度ホーチミンを訪れた事があるという事ではあったが、このツアーで巡る先は、観光とはほど遠いローカルな縫製工場に加え、どローカルな布市場である。前回とは大きく勝手が違う事は明らかだ。そのため彼女は、ガズさんや私が同行しない別チームでの行動に若干不安を感じていたようだった。
そこで、この別チームでの視察に“最強の案内人”を二人用意する事にした。
ウチの駐在事務所長の兼松と、ベテラン通訳者のチャン(Trang)さんであり、この視察における“助さんと角さん”である。
手前味噌な話となってしまい恐縮だが、彼らはとても優秀である。
兼松は元々はウチの役員で、ベトナム駐在事務所の立ち上げ時からの全てを一人でやってのけたいわゆる“本物の叩き上げ”である。とにかく機転が利くタイプで、加えて管理能力がずば抜けて高い。今回の視察やその後のウクレレ工場設立もそうなのだが、「彼がいるからベトナムでの事業が推進できるし、アグレッシブにも攻められる」と言っても過言ではない存在であり、以降に語られるウクレレ工場設立の物語のキーマンの一人でもある。
そして、チャンさんも負けてはいない。日本の文化にも理解が厚く、ネイティブに日本語を使いこなすだけでなく、加えて英語や中国語も自在に繰る才女であり、彼女もまた駐在事務所創設の頃からのメンバーの一人である。
そして何より面白いのは、実はこの二人は会社きっての“おしどり夫婦”なのである。ガズさん夫婦のおしどりぶりも半端ではないが、こちらも負けていない。
あまりネタにし過ぎると本気で怒られるのでこの位にさせていただくが、はっきり言えるのは、彼らがこずえさんのフォローをするのであれば、まず問題はなく、極めて安心だという事である。我々からすれば「スリル溢れる異国での視察」でも、彼らからすれば「日常の買い物」の延長線上の話に過ぎないのだから。
私やガズさんであれば、安心よりも“初めてのスリルを求める”性分なのだが、他人事となれば話は別であり、当然に安全第一である。
こずえさんは、繊細な感性の持ち主なので、人を観る目も敏感な方なのだが、会った早々に二人の感想を「とても安心できる」と評していたのを聞いて、私自身もホッとしたのをよく覚えている。
この視察では、比較的空港に近いエリアに位置するタンビン区にある「タンビン市場」と、5区にある「ソアイキムラン市場」にて材料となる布探しを行い、加えて、ホーチミンに点在する縫製工場をいくつか巡ったようだ。
私はタンビン市場には行ったことがないが、5区は何度か足を運んだ事がある。5区はいわゆる中華街で、布だけでなくあらゆる生活雑貨店が、雑多な感じで所狭しと立ち並んでいる。雑貨屋に入ると、1区などの中心街にあるおみやげ屋で売られている雑貨がローカル価格で非常に安く売られており、それを見ていると、おみやげ雑貨の原価がどれほどなのかがよくわかる。
まさに”観光色ゼロ”で、ローカル一色の地元の市場、といった感じなのだ。おそらく、日本人を含めて外国人はほとんどいなかったであろう。
今回、布探しでは、ウクレレバッグに使う素材としていわゆる「帆布」的な布を探したそうだ。ホーチミンは常夏なので、帆布の様な厚い布は少ない。大分苦労していたようだったが、こちらも最終的には、良いものが発見できたという事である。
今回の視察では、その帆布に加えて、センスの良い柄の生地サンプルもいくつか入手できたということだった。
余談だが、こうして見つかった帆布を活用して、我々のウクレレ販売では、こずえさんの指示で作られたウクレレ保存用のシンプルでオシャレな袋を付属させているのだが、その袋が好評で、「袋だけを買う事が出来ないか?」という問い合わせもチラホラ受ける事があるのだ。
そして、肝心の縫製工場であるが、こちらもピンキリで、いわゆる工場という体のものから、ちょっとお洒落な感じの工房というものまで様々あったようだが、これも相性の良い工房が見つかったようで、サンプルの発注まで上手くできたという事だった。何にせよ、視察自体が楽しめた様で何よりである。
いずれウクレレ製造が稼働していく上で、こうしたウクレレに関連するグッズの製造にも力を入れていきたい。
そう考えて、視察のサイドストーリーを書いてみた訳であるが、書いてみて思ったところとしては、やはり行った当人の言葉で綴られた方がはるかに面白いので、詳しくは下記のこずえさんのブログを是非参照していただきたい。三話に渡りこの時の事が描かれている。
暮らしっくLIFE
https://www.kuisti-life.info/entry/2018/11/03/145838
次回、「始まった物件探し。川上くん驚きの豪邸(?)に住む!?」に続く。
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