ベトナムでウクレレを創る!ドラマティックなビジネスストーリー。|G-Labo 公式ブログ

【ベトナムウクレレ by G-Labo】 荒馬を御して、その先の未来へ! vol.87

◆1つ前の記事: 【ベトナムウクレレ by G-Labo】 来たれ中堅職人!新たなる求人作戦 vol.86
◆初めての方はこちら・・・G-Laboストーリー 目次 プロローグ

GAZZLELE”ガズ”モデルのオリジナルウクレレを、ウクレレビルダーMOJA川上がベトナムに移住して創る!
G-Labo誕生ストーリー – vol.87

トウさんのアドバイスと監修に従い、求人のPR内容を変えた結果、驚くほど直ぐに良い反響が出始め、早速何人かからの面接の応募をもらう事ができた。

この他にも木工職人に関しては、一番初めにガズさんとホーチミンに工場視察に訪れた際に知り合った“勝手にガズレレ in ホーチミン”のメンバーで、現地で活躍されており人材紹介サービスも取り扱っている日系企業の社長さんにも相談をさせてもらったのだが、非常に親身に対応していただき、そこからも、何人かの候補を紹介してもらう事となったのである。

そういうわけで、翌週には“5人ものベテラン職人”の面接を行う事ができたのだ。
なかなか心地の良いスピード感であるし、この短期間で5名もの応募が集まるのであれば、それなりに厳選できるのだから実にありがたい。

5名の求職者はいずれも木工経験者だったが、中でも際立った人材が一人いて、社内で物議を醸す事となった。

というのも、彼は数百名の従業員が勤めるアメリカ系企業の木工工場で管理者を務めた経験があり、また、プレーヤーとしてもかなりのエキスパートであるという事だったのである。
年齢に関しても他の求職者よりも群を抜いて上であり、ベトナムでは珍しく50歳を超えての応募であった。

物議を醸す事となった一番の理由としては、彼にはどこか“不遜な態度”があり、かなりの“ビックマウス”であったという事だ。

彼は面接の際に工場を一回り見学した後、工場に対して不服に思うところを“歯に衣着せぬ物言い”でズバズバと指摘し始めたというのである。

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しかし、ひとたび木工の話題になると、ウクレレ製作こそ未経験ではあったが、川上が驚くほどにしっかりとした木工の知識を豊富に持っており、かなり高度な会話が成立していたという事だった。

彼に対しては、川上も、面接に同席した兼松も、“技術と経験”に関しては言うことなしという高評価だったが、彼の“ビックマウス”と“やや不遜にも見える態度”に対して、川上は不安に思い、兼松は警戒していた。

割合で言えば、川上は雇いたいが6割、不安が4割、兼松は雇いたいが3割、警戒が7割といった感じだったというのが、私が受けた印象だ。

そういうわけで、二人から私に彼の採用について相談があったわけだが、私の結論は当然に“10割で雇うべき”というものだった。

川上や兼松が不安に思ったり、警戒したりした理由は単純で、要は“川上が彼をコントロールし切れるか?”という疑問によるものだ。

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極端な言い方をすれば、優秀すぎる人材故に、川上の言う事を聞かないだけでなく、強い意見により、他のスタッフにも悪い影響を与え、指揮系統が大きく乱れ、混乱を招く恐れがあるのではないか?もっと言えば、乗っ取られるなんて事はないだろうか?とまで考えてしまったのかもしれない。
しかし、優秀な人材(職人)であれば、我が強いのは当たり前な事だ。

技術であれば、最強の職人である川上が抑え、管理に関しては、最強のマネージャーである兼松が抑えれば良い。

どれだけ優秀な職人であろうと”川上以上”という事は絶対に無いと思ったし、どれだけ大手の企業でマネージャーを勤めていても、兼松以上である事はまず無いであろうと思ったのだ。

今回の求人の最大のテーマは「変化と改革」だ。

そのために優秀な職人が必要だと判断したのである。

それに、そもそも川上、兼松の二人が“優秀な職人”を抑えられなければ、どの道この先この工場が大きく成長する事はないだろう。

それを恐れて、数段下がった職人を雇い続けるようでは、成熟するのに時間が掛かり過ぎるし、今すぐの変化を求める今回のミッションからすれば、そもそも本末転倒なのである。

癖があろうが、最高の馬を乗りこなすのがプロのジョッキーの仕事であり、それが出来て初めて大舞台で大きな成果を上げる事ができるのだ。

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それに、内心、おそらくはそんな事にはならないだろうと思っていた。
というのは、面接の際にアグレッシブにビックマウスに振る舞う事は、ベトナムでは決して珍しい事ではないからだ。

これまで何度となく、仕事を介して優秀なベトナム人と会ってきたが、事自分のPRとなると、最低50%増しで売り込まれるのは極当たり前な事で、また優秀であればあるほど、自尊心も強く、そうした傾向が顕著に出やすい。

もっとも、私が直に面接を行ったわけではないので断言はできないが、どうしてもダメなら試用期間内に判断すれば良いだけなのだ。

そんなネガティブな心配をするよりは、“大きな化学反応の可能性”に賭けた方が、余程面白いし、早期に現状打破を達成できる確率は確実に上がるであろうと考えたのである。

何故なら、二人が口を揃えて言っていたのは、「ベトナムで、こんな優秀な人材はなかなかいないだろう」という事だったからだ。

それならば、なおさらこの機会を逃すわけにはいと判断したわけなのである。

こうして、一人目の採用は、癖のある(かもしれない)優秀な職人の“カンさん”に決まった。

次回「vol.88」に続く!


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takeshiueda
この記事を書いた人
上田 健志
1977年愛知県名古屋市生まれ。
大学卒業後、アパレル会社での勤務を経て2004年に法務系士業コンサルティング会社有限会社LEGAL SQUAREを設立。
IT分野での顧客サービスの需要の高まりに伴い、有限会社C-UNIT SQUAREに商号変更し、システム開発を中心とした事業を行う。
現在は「ビジネスをつくる」をテーマに、日本とベトナムで複数のマーケティングプロジェクトを手がけている。
現 株式会社C-UNIT SQUARE代表取締役社長。

ある日、趣味の1つであるウクレレを通じて、ウクレレYoutube「GAZZLELE」と出会う。GAZZ氏とビジネスアイデアをあれこれ語り合う中で、いつしか協業することに。
"ガズのわがままウクレレ"クラウドファンディングを皮切りに、オリジナルウクレレの製造工場「G-Labo」の設立、D2C販売モデルなど、様々なビジネスアイディアを成功に導くべく、日夜奮闘中!

株式会社C-UNIT SQUARE
https://www.c-unit.co.jp
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