改めて紹介の依頼を受けたゴックさんとロンさんは、とても迅速に動いてくれた。そして、それぞれから新たな職人候補が挙がってきた。
まず、ゴックさんだが、何と自身の弟である“ヒエンさん”を紹介してくれるという事だ。ゴックさんの話によれば、ヒエンさんの腕前は“彼と同等”だという事だ。それが本当であれば、心強い限りだ。
余談だが、ベトナム人の名前の呼び方は難しい。
これまで、自社のスタッフを含め、数人の“ヒエンさん”という名前の人と会った事があるが、日本語で言えば同じヒエンさんなのだが、発音の際のイントネーションが違うのだ。
イメージ的にはヒエン⤴︎、ヒエン⤵︎、みたいな感じだ。
故に、このブログに登場する人物達の名前も、実のところ、そのまま日本語読みをするだけでは正確とは言えないものが多い。
もっとも、現地でも正確な発言を再現する事が出来ないので、スタッフ達には大変失礼で申し訳ないのだが、それを許容してもらっているといった感じなのだ。
話は戻るが、ヒエンさんには、早速、紹介を受けた翌週から働いてもらう事となった。
そして、ヒエンさんに続く形で、ロンさんからも、新たな手練れ職人の紹介を受ける事となった。
今回は何と川上も面識のある人物だ。そう、その人物は、あの“トムさんの工場”の元スタッフだったのだ。
とはいえ、かなり序盤の段階で、他の楽器工場に腕が良いという事で引き抜かれてしまった人なので、正直どれほどの腕前であったかは定かではなかったが、ロンさんの話によれば“かなりの腕利き”であるという事だった。
面接の末、もちろん採用となったのだが、ロンさんの”塗装職人”という立ち位置からの人脈というのもあっただろうが、流石に同じエリアで、長年に渡って楽器職人というニッチな職種についている人材ともなると、そのコミュニティは非常に狭いものだと実感させられる。
今後も新たな職人との出会いは続くだろうが、一つ一つの縁は単独ではなく常に繋がりあっているものと捉え、より一期一会の姿勢で相対する事がとても重要であると痛感した。
ヒエンさん、ダットさん共に、その真価は未知数であったが、長年に渡る楽器職人としての経歴は本物で、何よりも手練れ職人であるロンさん、ゴックさんからの紹介だ。信じる以外の選択肢はあるまい。
それに、これまで散々苦労したベテラン職人の獲得だ。
これ以上の機会はなかなかないだろうし、今以上に戦力がアップする事は間違いない。
何はともあれ、こうして、ゴックさんが入社してから、僅か2〜3週間の中で、必要なキャストは全て揃う事となったのだ。
少なくとも、戦力に関する不安は“一先ずは”解消されたと言って良いだろう。
次回
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