【ベトナムウクレレ by G-Labo】 課題は常に超えるためにある！G-Laboの抱える新たな課題とは？⑲｜vol.172

GAZZLELE(ガズレレ)のオリジナルウクレレを、ウクレレ職人MOJA川上がベトナムに移住して創る！
G-Labo工場のリアルタイムストーリー – vol.172

工場は川上不調の中にあっても、兼松と淡路の主導の下、決して止まる事なく、改善を繰り返しながらの稼働が続いていた。

そのような中、現場の要となるのは、やはりベテラン職人の“ゴックさん”だ。
腕も確かであるのに加えて、とにかく面倒見が良い。

改善の施策云々の前に、若輩スタッフにとって、わからない事があれば、適時に同胞であるベトナム人の師匠に聞けるという環境は、非常にありがたいものであり、とても為になっている様だ。

また、これまで川上の多忙により着手できていなかった治具の改善についても、不調の川上に代わり、川上との相談の上、彼が手を加えることで一気に推進する事ができた。
また、兼松の話によれば、そうした作業にかかる時間の目算も正確で、ほぼ予定通りに進んでいるという事だった。

前にも言ったかもしれないが、川上にとっても右腕、もしくは左腕となり得るレベルである彼の様な手練れ職人により脇を固める事ができれば、単純に苦労が半減するだけでなく、今後の技術開発についても良き相談相手ともなれるだろうし、そうあってもらいたい。

ゴックさんの存在は、まさしく今求められる人材そのものであり、求められるそのものの仕事ぶりだ。

現時点においても、彼と塗装のロンさんの二人がいれば、工場はかなりの安定を成す事ができるだろう。

しかし、私は強欲な経営者なのだ。それだけでは、まだまだ全然満足できない。
というよりも、このゴックさんの素晴らしい力量を目の当たりにする中で、彼の登場からの良い流れを最大限に利用する事を考えるのは経営者として当然の道理だし、自然の摂理だ。

兼松の話によれば、ゴックさんは塗装職人であるロンさんからの紹介であるという事だったが、よくよく話を聞いてみると、ゴックさんの勤めていた工場が潰れてしまった為、このタイミングでの求職となっていたという事だった。

我々にとっては、願ったり叶ったりのナイスタイミングであったわけだが、そういう経緯であれば、その潰れたという工場から、ゴックさんの様な優れた職人が他にも流出しているのではないか？という当然の疑問が浮かんできたというわけだ。

そこで、G-Labo工場の更なる強化を図る為に、改めて、ゴックさんに元同僚を含む腕利き職人に心当たりが無いか聞いてみる事にした。できる人間のできるという評価は当てになるだろうという事だ。

仮にゴックさんクラスの職人がもう数人揃えば、ちょっと頭の悪い表現となってしまい恐縮だが「無敵」だ。

私は“絶対的な安定性”と、“確実で圧倒的な成長性”を是が非でも獲得する為に、ゴックさんに“更なる手練れ職人”の紹介を依頼する事にした。

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