さて、第二の増員プランの話だが、これは厳密には増員ではなく、現在ボトルネックとなってしまっている工程において、「スポットで外部からの助っ人を投入してはどうか?」というものだ。
とはいえ、そもそも川上にしかできない難しい工程であるが故のボトルネックなのだから、それを助けられる人物など、そうそう簡単に見つかるものではない。
しかし、先述の通り、私には「単純に腕だけで見れば」だが、「二人」ほど心当たりがあった。
それは、このブログの序盤に登場した「トムさん」とその弟の「ゴックさん」だ。
とはいえ、夜逃げをしたトムさんにお願いするというのは、仮に百歩譲ったとしても、我々はともかく、同様に被害のあった現G-Laboスタッフである塗装職人のロンさんも決して良い顔はしないだろう。
しかし、その弟のゴックさんとなれば、話は別だ。
彼はトムさんの夜逃げ騒動の後も、勝手に逃げ出したトムさんとは違い、最後まで我々の製品の納期自体には協力的だった。
トムさんの工場はその後、ローカルなギターメーカーに買収され、彼は今もその工場に所属して働いている。
G-Labo工場ができる前の事だが、一度、我々と共にG-Laboで働かないか?と声をかけた事もあった。
しかし残念ながらその時は「トムさんの工場」への未練が強く断られてしまい、我々も彼の気持ちを汲んで深追いはしなかった。
しかし、社員として雇うのは難しくともスポットで問題としている工程のみ助っ人として来てもらうという事であれば、受けてもらえる可能性はゼロではないだろうし、そうなれば間違いなく即戦力となるだろう。
何故なら、当時、川上が彼の実力を、間違いなく兄である「トムさん以上」であると評価していたからだ。
つまり、今回の「短期における計画」である”増員プラン”は、ロンさんから紹介を受ける、「新たな手練れ職人」の増員と、「ゴックさん」への助っ人の依頼という二本の矢を用意することによって、「ボトルネックに投下する手練れ人材の補強」を行う事だ。
できれば二案件とも良い話となる様進めていきたいところだが、最低でもどちらか一人が参戦し、想像通りに機能してくれれば、間違いなく状況は一変するだろうというわけだ。
しかし、これは、あくまで急場を凌ぐための「対症療法」に過ぎない。
新たな手練れ職人が仮に良い形で機能したとしても、組織の現体質に根本的な改善を施さなければ、必ず同じか、もしくは違った形で、より深刻な問題が発生するだろう。
故に、今回の課題の根本的にして恒久的な解決を図るために最も大切なのは「中長期における改善計画」なのである。
次回
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