さて、二回目のベテラン職人達の面接を経て、採用が決まったのは32歳の“楽器職人のナムさん”だ。
彼は応募してきた職人の中では一番の若輩であったが、川上の話によれば、楽器製作の技術も知識も確かなようで、面談中も、高度な楽器製作のやり取りが成立していたという事だった。
正直な話、このタイミングで、腕の良い木工職人ならともかく、まともな楽器製作の技術を持った職人と出会えたのは本当に幸運だ。
ヤンさん、デニーさんの未経験コンビも随分と仕事が様になってきたと聞いている。
また、ベテラン木工職人のカンさんもチャレンジ精神が旺盛で、日増しにウクレレ職人へのコンバートが進んでいるようだ。
そこに新たに即戦力である楽器製作の経験者のナムさんが加わったことで、ようやく工場のスターティングメンバーが確定した。
ヤンさん、デニーさん、ロンさん、カンさん、ナムさん、インターンの淡路くん、そして川上の7人で、これからこの工場の基礎を本格的に築いていく事となるわけだ。
物理的な変化はもちろん楽しみだが、遠方からでもマインドの変化を感じるのは本当に嬉しい事だ。
工場の人事や新たな設備の導入などが進む中、川上から月産の増産の見込みに関する報告が入った。
増産そのものも嬉しいが、それ以上にこの報告にはとても重要な意味が二つある。
一つは“明確な目標と計画”を川上が挙げてきたという事だ。
これは川上自身が、工場全体の仕事を、少なくとも以前よりも明確に把握しているという事に他ならない。
もちろん兼松の協力もあってだとは思うが、これまでのドタバタの中での“木を見て森を見れないような環境”からの脱却という意味では非常に喜ばしい事なのである。
また、“増産”という報告そのものが、川上のマインドとしても非常に良い兆しと言える。
これまでは、販売側が決めた目標値に如何に辿り着くかというテーマで必死に仕事をこなすのが精一杯であったのが、自ら数字の目標を立てて前に進むというのは、私としてはかなり大きな変化であると受け止めている。
できる事であれば、こうした工場のポジティブな変化を生で体感したい。
一刻も早く現地に赴きたいところなのだが、コロナの影響は未だ続いており、あいにくとまだ渡航は難しい状況であるのが、本当に歯がゆいのだ。
しかし、日本国内でも推進すべき事は山のようにあるので、ベトナム工場に負けないように、こちらも今できる最善を追求していくのみなのである。
\ R A N K I N G /
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楽器職人のナムさんも加わり、ヤンさん、デニーさん、ロンさん、カンさん、インターンの淡路さん、そして川上さんの7人。
スタッフがそろいましたね。 おめでとうございます!