本日は、工場から届く写真シリーズの第三弾で、テーマは「トップ材」だ。
ガズのわがままウクレレの「トップ材」が出来上がる様子の一端を、写真を通じてお伝えできればと思う。
ガズのわがままウクレレの最大の特徴の1つは、トップ材にもサイドバックにも天然木の単板(一枚板)を用いていることだ。
単板の最大のメリットは「音質」と「鳴りの良さ」である。
単板を用いることにより、音がボディ全体に伝わって、ふくよかで大きな音を響かせてくれる。
ただ、デメリットというか、単板は合板(ベニア)のように小さめの木材からの継ぎはぎをするわけにはいかないので、木の断面から、まるっとウクレレの形に切り出さなければいけない。
それ故、大きな断面を持つ、樹齢を重ねた大木からしかとれず、希少で価格も高いのだ。
G-Laboのチャレンジの1つは、その希少な”単板ウクレレ”を、”手に取りやすい価格で”提供することだ。
そこで、当初は、”あとは楽器に加工するばかり”という状態に製材された木材を卸業者から仕入れる予定であったのだが、コスト削減と、またよりよい状態の木材を厳選するという目的も兼ねて、今は”丸太をそのまま”仕入れている。
下の写真は、丸太の仕入れの様子と、購入した丸太が工場に運ばれてくる様子だ。
木の種類は、わがままウクレレのトップ材に用いる「アカシア」である。
伐採され大雑把に切られただけの状態で届くので、まず、皮をはぐところからスタートだ。
そしてカットはチェーンソーで淡路が行う。
大木を、半分にして、またさらに半分にして・・・という作業を繰り返すのだ。
ちなみに、木材を切り出すと、このような複雑な模様が現れることもある。
これは杢(もく)と呼ばれ、通常の木目とは異なる局所的なねじれや湾曲によって現れる複雑な模様だ。
虎柄のような「虎目」や、流麗にカールした「リボン杢」など、審美的な観点から珍重される。
そうしてようやく板の状態になった木材に、写真のようにウクレレの形のシートを当てながら、どんな表情のトップ材になるかを想像しながら切り出していく。
ちなみに、わがままウクレレのトップ材は、一般的なウクレレのトップ材よりも厚めになっている。
これは、ふくよかな鳴りを実現するためというのと、演奏を終えるたびに弦を緩めなくても、張りっぱなしでも木材が反らないようにするためという、2つの目的があってのことだ。
こうして切り出されたトップ材を、さらに乾燥させ、加工し、研磨し、塗装して・・・という工程を経て、少しずつ”わがままウクレレの顔”になっていくのである。
もちろんまだまだ工程は続き、さらには当然トップ材以外の部分も切り出したり加工したりするわけなのだが、1つ1つご紹介していると長くなってしまうので、今日のところは、ここまでにさせていただければと思う。
次回
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